良いボールペンを普段使いしてみたい、ふとそう思い、JET STREAM PRIMEを購入してみた。ヨドバシドットコムでぶっつけ本番購入したのだがとても気に入ったので、1日使ってみた使用感をまとめてみたい。良い物を使うと気分が乗りやすいのは、普段のボールペンにも言える話のようだ。
購入したのは黒単色ペン
JET STREAM PRIMEにはいくつか種類がありマルチペンもあるのだが、今回は敢えて黒単色の物を購入した。職場に持って行くことは全く考えておらず、家で気分良く使おうと思った。家でのメモ用で色ペンなんて殆ど使わない。自分が分かりさえすればいい。
仕事では効率の重要性が増すので昔からマルチペンを使っているが、家で自分のペースでメモできる時は割と書きたいように書ける。
本体価格とスペック
ヨドバシドットコムにて、税込2,680円で購入。探せばもっと安い所はあるかもしれないが、私はネットショッピングはヨドバシドットコムがメインなのでヨドバシドットコムで購入した。
箱の中に本体と同梱されている説明書の図面の言葉を借りて本体スペックを説明すると、
- 軸の最大直径:10.4mm
- 全長:140.0mm
- 重量:30.3g
となっている。実際手に持ってみると結構重厚感がある。
2,680円は高級ボールペンと呼ぶにはお手頃だが、高級路線ではない大手文房具メーカーだからこそ値段を抑えられたのではないかと思っている。内情は知らないが、通常モデルやマルチペンを買う人の方が遥かに多く、主な収入源はそちらではないか、と推測する。
ペン先の出し方
後軸を左回し、または前軸を右回しすることでペン先が出て来て、しまう時はその逆向きに回す。この所作は、個人的に気品を感じる。音を立てないことが高級感を生み出しているように感じる。
ペン先が出る所まで出ると、それ以上は回らない。マルチペンの回転式だと回し過ぎたら戻さないといけないが、単色ペンはその煩わしさが無い。これは地味に嬉しかったりする。
ペン先を収納する時も同様で、軸を回す所まで回したらブレーキが掛かるように自然と止まる。それ以上回すと前軸と後軸を分解することになるが、自然とブレーキが掛かる所で止めれば問題無いはず。
ペン先を出す時もしまう時もクリップが軸を半周するので、感覚だけではなく目視確認もできる。
重量故に
本体が重いこともあり、筆圧が自然と強くなる感覚がある。通常モデルよりもしっかり書けている手応えを感じる。書き心地はコツコツしていて、ペン先が紙に吸い付くような感覚もある。この感覚は、同じJET STREAMでも通常モデルでは味わったことが無い。筆圧を弱くする方が逆に力が必要なくらい、自然としっかり書けるのだ。
自然にしっかり書きやすいのは良いのだが、速記には恐らく向いていない。私は速記の仕方などそれこそ感覚的にしかしていないし理論も全く知らないので参考になるか分からないが、少なくとも私の感覚では、速記するには重い。そこは軽いペンの優位性と言える。重いペンは勉強用には向いていないと思う。
このペンを早速使って何か書きたくなりた過ぎて、この記事に書く内容を珍しく事前にB7サイズ(83mm × 125mm)のメモ用紙に書いたのだが、5枚くらい書いた辺りで腕に疲れを感じた。重さがジワジワ腕に負荷を掛けているのだろうか。慣れも問題かもしれないので、しばらく試してみたい。
本体の重心は中心よりちょっと高いくらいの場所。
持ち心地
本体表面を覆う主な素材は、指で軽くなぞる分にはサラサラしているが、握ると指滑りしにくい。すぐ手に馴染んだ。購入して開封した初日で早速手に馴染んだペンが過去にあったかというと、特に記憶に無い。購入する前に店頭で持ってみて、感触が悪くなかったら段々と慣れていく、みたいなことが殆どな気がする。
先述の通り本体が重いので、後軸が自然と人差し指の付け根の辺りに乗る。角度が自然と整う。これも地味に嬉しい。私の持ち方だとペンの重心に近い場所が人差し指の付け根付近に乗るので、良い感じの場所が支点になる。筆記のためにペン先を動かす力は意外と少ない。
ペンの重さはメリットにもデメリットにもなることが分かった気がする。
レフィルはG2規格
レフィル(リフィル)とは、ボールペン替え芯のこと。
G2規格とはイギリスの高級筆記具メーカーPARKERが自社製油性インク用に開発したもので国際的に広く使われている。uniはインクだけJET STERAMにした物を売っている。PARKER製の油性インクで試し書きしたことはあるが、個人的にあまり好きじゃない。
JET STREAMのG2規格レフィルは通常価格税込660円。なんと通常モデルより6倍も高いのだ。こんな所までPRIMEかよ!とツッコミを入れたくなった。
インク残量を確認できないのはイマイチだが、心なしか通常モデルのレフィルよりも書き心地が良いように感じる。そこに6倍の値段を払う価値を感じるか、これは実際に書いて感じてみないときっと感じない。購入したばかりとはいえ私でもその価値を感じるかと言われると微妙。価値というより交換条件な気がする。
気になる点
前軸先端部分の素材の面積
ペンを持つ位置は人それぞれ。低い場所を持つ人もいて、そういう人への考慮なのか知らないが軸の表面を覆うメイン素材が随分低い場所にまである。だがペンの重心の位置を考えると、持つ位置が低いとバランスが悪くなって書きにくい。そういう人はこのペンを敬遠して購入しないのではないだろうか。
デザイン的には、銀色の輪っかから先端部分は全て先端部分の金属素材にするか、メイン素材で統一するかした方がスッキリするのではないだろうか。何なら、銀色の金属の輪っかも無い方が好き。
実際のデザインが嫌いなわけではないが、もっとスッキリさせられるのでは?と思ってしまう。
ロゴと刻印
クリップの反対側にある「uni JET STREAM」のロゴと、
クリップ先端右側面の「JAPAN」の刻印。
現実的には大人の事情が色々あってそんな単純ではないのだろうが、全体的にデザインがシンプルにまとまっていることを思うとこれらは無い方がスッキリするはず。
とは言ってみたものの、デザインの善し悪しなんて結局好み。ロゴや刻印は入れざるを得ない事情があるのだろうと思っておく。d〇c〇m〇から買えるスマホみたいに。
高級ボールペンに求める事
筆記具の目的は、書くこと。インクはJET STREAMがいいなら一番安い通常モデルやマルチペンでも目的は果たせる。
では何故、私は高価なボールペンが欲しくなったか。それは見栄え。
大事なサインをする場面で、100円10本セットみたいなボールペンを使う人と、1本単色で1万円以上するようなボールペンを使う人、どちらが相手の印象に強く刺さるか。分からない人や興味が無い人にはどちらも特に印象に残らないかもしれないが、分かる人に刺さるのは後者ではないだろうか。私はまだ直接商談をするような立場ではないが、もしそうなった時、高級ボールペンを使うことで相手に「できそう」感を与えられたら、なんて想像してしまう。
高級ボールペンに求める事はロマン。それに尽きる。1万円以上するけどそれだけの価値を感じる高級ボールペンに出会いたい。
よく考えてみたら、PARKERやMont Blancみたいな高級筆記具を仕事で使っている人なんて、私と同じ職場では見たことが無い。雰囲気からして高級感漂うホテルや店でなら見たことがあるくらい。そういう職場で働いているわけではない私がそういうボールペンを欲しがる時点で、どこか変わっているのかもしれない。
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